東海道本線(豊橋~米原)

路線について

所在地 愛知県、岐阜県、滋賀県(豊橋~米原間として)
駅数 43駅(豊橋~米原間として)
開業 1872年(明治5年)10月14日(本開業、当路線全体として)
1883年(明治16年)5月1日(関ヶ原駅として、この時のルートは現在の路線とは異なる)
1884年(明治17年)5月25日(豊橋~米原間として)
距離 152.3km(豊橋~米原間として)
複線以上が存在しているか
電化区間が存在しているか
最高速度 120km/h(豊橋~米原間として)

東海道本線(豊橋~米原)路線図


クイックアクセスガイド

路線の概要(全体として)

路線の概要(豊橋~米原)

路線の歴史(豊橋~米原)

沿線の概況(豊橋~米原)

駅の紹介(豊橋~米原)

車両(豊橋~米原)


路線の概要(全体として)

東海道本線は、東京から横浜・静岡・浜松・名古屋・大阪などの、太平洋ベルトといわれる本州の太平洋側の各都市を経て神戸までを結ぶ路線です。

当路線のうち、新橋駅(後の汐留貨物駅、現存せず)~横浜駅(現在の桜木町駅)間は日本最初の鉄道として1872年(明治5年)に開業しました。その後関西で大阪駅~神戸駅間が開業し、数回にわたる路線延伸を経て1889年(明治22年)に新橋駅~神戸駅間の全線が開業して首都圏と京阪神とが鉄道で結ばれました。ちなみに、豊橋~米原間の現在のルートとしては1884年(明治17年)に大垣~関ヶ原間が開業しています。その後、東京駅の開業や山間部でのルート変更などを経て、現在の東海道本線が出来上がっていきました。長らく日本国有鉄道(国鉄)が運営する一本の路線でありましたが、1987年(昭和62年)の国鉄分割民営化によってJR東日本・JR東海・JR西日本の3社に管轄が分かれて運行するという体制となりました。

全線開業以降は日本を代表する動脈となり、東京と京阪神などを結ぶ優等列車が多数運行されていましたが、1964年(昭和39年)に輸送力増強を目的とした東海道新幹線が開通すると、遠距離の旅客輸送は同新幹線に譲り、並行する東海道本線の旅客輸送は地域輸送中心の体制に移行していきました。気候は関ヶ原付近をのぞくと通年温暖で、改良により勾配も抑えられています。

路線の名称は、かつて江戸と京都を結んでいた東海道に沿う経路で建設されたことに因んでいます。ですが、熱田駅~草津駅間は、当初中山道経由で路線が計画された経緯から、中山道および美濃路に沿っています。これは中世の東海道の経路であるとされています。現代では東海道本線と並行する主要道路として、東名・新東名・名神・新名神などの高速道路および国道1号がいずれも東京圏・名古屋圏・大阪圏の三大都市圏を結んでいるものの、一部区間では経路が大幅に異なるものとなっています。(例を示すと、熱田~草津間は東海道本線が関ヶ原経由なのに対して、国道1号は鈴鹿峠経由となっている。)


路線の概要(豊橋~米原)

東海道本線(豊橋~米原)は、名古屋都市圏の中心である名古屋市から南北に延びる形で愛知県内を縦貫し、東は同県の三河地方を経て豊橋市へ、西は愛知県の西尾張から岐阜県の岐阜地区・西濃地域を経て滋賀県湖東地域(米原市)へと伸びています。

豊橋駅~岐阜駅間では名古屋鉄道(名鉄)の名古屋本線と競合しています。これに対抗するため、快速列車が多数運転されています。かつてJRの前身である日本国有鉄道(国鉄)の時代の同区間の普通列車は、高度成長時代には基本的に長距離列車優先であったこと、また本数も1時間当たり1~2本であったことなどから、地域内の都市間輸送についてはほとんど考慮のないダイヤとなっていました。しかし、国鉄の赤字が膨らむにつれて長距離輸送から都市間輸送に主眼を置くようになり、国鉄分割民営化を経てJR東海の経営となったのを契機に、この区間も大都市近郊型輸送サービスの向上が図られるようになっていきました。


路線の歴史(豊橋~米原)

1883年5月1日関ケ原~長浜間開業。
1884年5月25日大垣~関ケ原間開業。その区間内に垂井駅が開業。
1886年3月1日武豊~熱田間開業{内、武豊~大府(当時は未開業)間は現在の武豊線}。その区間内に大高駅・熱田駅が開業(他にも武豊線に相当する区間内に3駅あり)。
1886年4月1日熱田~清洲(現在の枇杷島駅)間開業。
1886年5月1日清洲(現在の枇杷島駅)~一ノ宮(現在の尾張一宮駅)間開業。名護屋駅(現在の名古屋駅)を新設。
1886年6月1日一ノ宮(現在の尾張一宮駅)~木曽川間開業。
1887年1月21日大垣~加納(現在の岐阜駅)間開業。
1887年4月25日木曽川~加納(現在の岐阜駅)間開業。名護屋駅を名古屋駅に改称。
1887年9月10日大府駅を新設。
1888年9月1日浜松~大府間開業。その区間内に豊橋駅・御油駅(現在の愛知御津駅)・蒲郡駅・岡崎駅・刈谷駅が開業(他にも2駅あり)。武豊~大府間は支線(現在の武豊線)となる。
1888年12月15日加納駅を岐阜駅に改称。
1889年7月1日分岐点(現在の関ケ原~柏原間)~馬場(現在の膳所駅)間開業。その区間内に長岡駅(現在の近江長岡駅)・米原駅が開業(他にも4駅あり)。分岐点(現在の関ケ原~柏原間)~長浜間休止。
1891年6月16日安城駅を新設。
1899年7月13日熱田~名古屋間が複線化。
1899年10月15日関ケ原~長岡(現在の近江長岡駅)間の現行線が開業。旧線を休止。
1899年12月28日旧線を廃止。
1900年2月21日柏原駅・醒ケ井駅を新設。
1901年8月23日大垣~垂井間が複線化。
1901年12月28日関ケ原~長岡(現在の近江長岡駅)間が複線化。
1902年2月10日垂井~関ケ原間が複線化。
1902年9月1日蒲郡~岡崎間が複線化。
1902年11月1日長岡(現在の近江長岡駅)~米原間が複線化。
1903年12月20日岐阜~大垣間に長良信号所を開設、岐阜~長良信号所間が複線化。
1904年8月5日稲沢駅を新設。
1906年4月蒲郡~岡崎間に芦谷信号所(現在の幸田駅)を開設。
1906年4月16日清洲駅(初代)を移転し、枇杷島駅に改称。旧駅の地点に清州信号所を開設。
1906年8月1日穂積駅を新設。
1907年3月1日清州信号所~木曽川間が複線化。
1907年3月27日名古屋~枇杷島間が複線化。
1907年4月8日枇杷島~清州信号所間が複線化。
1907年4月19日清州信号所を廃止。
1907年6月13日大府~大高間が複線化。
1907年9月26日大高~熱田間が複線化。
1908年2月2日刈谷~大府間が複線化。
1908年3月28日安城~刈谷間が複線化。
1908年4月29日穂積~大垣間が複線化。
1908年6月2日豊橋~御油(現在の愛知御津駅)間が複線化。
1908年6月29日御油(現在の愛知御津駅)~蒲郡間が複線化。
1908年7月29日岡崎~安城間が複線化。
1908年9月11日芦谷信号所が駅に昇格し、幸田駅となる。
1909年6月11日木曽川~岐阜間に木曽橋信号所を開設。長良信号所を廃止。
1909年6月15日木曽川~木曽橋信号所間、旧長良信号所~穂積間が複線化。
1909年10月12日大府~武豊間を武豊線として分離。
1913年2月1日木曽川~木曽橋信号所間が複線化。木曽橋信号所を廃止。
1914年12月1日長岡駅を近江長岡駅に改称。
1916年1月1日一ノ宮駅を尾張一ノ宮駅に改称。
1919年4月25日荒尾聯絡所(現在の南荒尾信号場)を開設。
1919年11月25日醒ケ井~米原間に寺倉信号所を開設。
1920年11月15日安城~刈谷間に野田信号所を開設。
1920年12月15日熱田~名古屋間に露橋信号所を開設。
1922年4月1日信号所・聯絡所を信号場に変更。
1923年7月1日御油(現在の愛知御津駅)~蒲郡間に大塚信号所を、蒲郡~幸田間に深溝信号所を開設。
1926年2月24日露橋信号場を廃止。
1927年2月26日野田信号場を廃止。
1927年9月2日寺倉信号場を廃止。
1928年2月12日大塚信号場・深溝信号場を廃止。
1929年7月3日三河三谷駅を新設。
1930年12月1日荒尾信号場を南荒尾信号場に改称。
1933年12月7日共和駅を新設。
1934年2月24日清洲駅(2代目)を新設。
1937年2月1日名古屋駅付近高架化・経路変更。
1940年11月1日共和駅を休止。
1942年1月15日枇杷島~清洲間に五条川信号場を開設。
1943年6月1日笠寺駅を新設。
1944年10月11日大垣~関ケ原間に下り列車用の迂回線が完成、同区間内に新垂井駅が開業し、下り本線とする。垂井駅を経由していた旧下り本線は撤去。
1945年6月10日豊橋~御油(現在の愛知御津駅)間に西伊奈信号場(現在の西小坂井駅)を開設。
1945年7月11日共和駅を再開。
1946年11月1日南荒尾信号場~垂井~関ケ原間の垂井線が開業(旧下り本線の復活)。
1948年8月1日西伊奈信号場が駅に昇格し、西小坂井駅となる。御油駅を愛知御津駅に改称。
1952年11月15日尾張一ノ宮駅を尾張一宮駅に改称。
1953年7月8日三河大塚仮停車場を設置。
1953年7月21日浜松~名古屋間が電化。
1953年11月11日名古屋~稲沢間が電化。
1955年7月20日稲沢~米原間が電化。
1960年3月1日三河大塚仮停車場が駅に昇格し、三河大塚駅となる。
1964年10月1日東海道本線の輸送増強としての別線として建設された東海道新幹線が開業。
1966年12月24日東刈谷駅を新設。
1967年3月20日三ケ根駅を新設。
1986年11月1日西岐阜駅を新設。新垂井駅を廃止。
1987年4月1日国鉄分割民営化。東海旅客鉄道(JR東海)が継承。大垣~(新垂井)~関ケ原間の下り専用線を支線に変更。大垣~垂井~関ケ原間の下り線を本線に変更。
1988年3月13日西岡崎駅・三河安城駅・逢妻駅を新設。
1988年11月16日三河塩津駅を新設。
1989年7月9日金山駅に東海道本線用のホームを新設。金山~名古屋間が中央本線との重複区間となる。
1995年3月16日尾頭橋駅を新設。
2007年3月18日野田新町駅を新設。
2009年3月14日南大高駅を新設。
2012年3月17日相見駅を新設。

沿線の概況(豊橋~米原)

東三河地区の中核都市である豊橋市にある豊橋駅を出ると、名古屋市に向かっておおむね北西方向へ進みます。名鉄名古屋本線との競合区間になりますが、名鉄線は東海道本線よりも内陸側を経由し、国道1号も同線に沿って進みます。豊橋駅を出てから3kmほどは、右隣に2線を共用している飯田線・名鉄名古屋本線が並行しています(名古屋方面を正面に見て左側の線路をJRが、右側の線路を名鉄が所有)。豊川・豊川放水路を通過すると、両線は東海道本線から離れ平井信号場(JRは小坂井駅構内扱い)でそれぞれ分岐します。西小坂井駅・愛知御津駅辺りでは豊橋平野の田園地帯の中を進みます。蒲郡市に入ると三河湾沿いを進み、三河大塚駅付近にはシーサイドリゾートである「ラグーナテンボス」があります。星越山トンネルを抜けて三河三谷駅を過ぎると高架を上り、蒲郡駅に至ります。蒲郡駅からは名鉄蒲郡線が左隣に並行し、高架を下って蒲郡競艇場(BOAT RACE蒲郡)に近接する三河塩津駅を過ぎると名鉄蒲郡線と三河湾から離れ、三ヶ根山と遠望峰山に挟まれて北西方向へ向かいます。幸田町にある三ケ根駅・幸田駅を出ると岡崎平野をほぼ直線で北へ進み、同じく幸田町にある相見駅を経て岡崎市に入り、愛知環状鉄道線(旧・国鉄岡多線)が接続する岡崎駅に至ります(なお、岡崎市の事実上の玄関口は名鉄名古屋本線の東岡崎駅となっている)。

岡崎駅を出ると、岡崎市の市街地を通らずに愛知環状鉄道線と分かれて左に曲がり、矢作川を通ります。その後は西北西にほとんど直進で進み、沿線には住宅地が増えます。西岡崎駅を過ぎ、安城市に入ると、名鉄西尾線と交差し安城市の中心駅である安城駅へ向かいます。その次の駅は東海道新幹線との接続駅である三河安城駅ですが、在来線側は普通のみの停車となっています。刈谷市に入り東刈谷駅・野田新町駅を過ぎると、名鉄三河線が接続する刈谷駅に至ります。刈谷駅の近くには豊田自動織機やデンソーの本社があります。刈谷駅を過ぎると工業地帯や住宅地の中を進みます。逢妻駅を過ぎ逢妻川を渡ると右にカーブして東浦町を跨いて大府市に入り、武豊線と合流して大府駅に至ります。

ここから岐阜駅までは、当初計画されていた中山道経由の鉄道建設のための資材運搬を目的として建設された区間であり、濃尾平野を北北西方向へ進みます。左側には未成線となった南方貨物線用地が笠寺駅まで続いています。共和駅を過ぎ、伊勢湾岸自動車道・名古屋第二環状自動車道をくぐる付近から名古屋市に入り、南大高駅手前から右隣に東海道新幹線が並行して通っています。大高駅を過ぎ名古屋高速3号大高線をくぐると、貨物専用の名古屋臨海鉄道東港線が分岐する笠寺駅に至ります。笠寺駅を出たところで東海道新幹線と分かれ、住宅街の中を進むと、四日市方面へ向かう国道1号(東海道)をくぐり、東海道本線はここから旧東海道ルートを外れます。続いて右側から名鉄名古屋本線、左側から名鉄常滑線が現れ、両線が複々線を構成して右隣に並行して通ります。名鉄神宮前駅の北にJRからの熱田神宮への最寄り駅となっている熱田駅があります。名鉄線と並行して北へ進むと金山駅で、中央本線(中央西線)と名鉄線・名古屋市営地下鉄が接続し「金山総合駅」とも呼ばれています。

この先、名古屋駅までは隣に中央本線や名鉄線が並行して通っていますが、次の尾頭橋駅は東海道本線のみの駅で、付近にはナゴヤ球場があります。同駅を過ぎると中央本線が右側から左隣へ移り、同線の山王信号場で東海道本線の支線であるJR貨物名古屋港線が合流します。また東海道新幹線も並行して通ります。名古屋高速5号万場線をくぐると貨物駅であった笹島駅の跡地の横を通り、左側から関西本線・あおなみ線(旧・東海道本線貨物支線)・近鉄名古屋線が近づき名古屋駅に至ります。同駅は1999年(平成11年)に高層ツインタワーであるJRセントラルタワーズが完成し、名古屋市営地下鉄も接続、近接する地下駅の名鉄名古屋駅・近鉄名古屋駅を含め5社局が乗り入れるターミナル駅となっています。

名古屋駅から岐阜駅までは引き続き名鉄名古屋本線との競合区間が続き、同線や国道22号とともに北進します。名古屋駅を出ると、本線の左隣に貨物線(稲沢線)が並行する線路別複々線となります。右隣には名鉄線が並行し、それと分かれると庄内川を渡って名古屋市から清須市に入り、名鉄名古屋本線西枇杷島駅付近を越えて枇杷島駅へ至ります。ここからは稲沢線上から東海交通事業城北線が分岐します。その後、五条川信号場付近で稲沢線が本線左隣から右隣へと移り、清洲城近くを通ります。この付近より東海道新幹線は東海道本線から離れ岐阜羽島駅経由の別ルートへと進みます。名古屋第二環状自動車道をくぐると清洲駅に至りますが、同駅は稲沢市にあります。さらに進むと旅客駅と貨物拠点が併設された稲沢駅で、稲沢線上には貨物列車用の線路群(旧稲沢操車場)が広がっています。この先で稲沢線と本線が合流し、名神高速道路をくぐって一宮市に入ると高架を上り、左側から名鉄名古屋本線・名鉄尾西線が寄り添うと、名鉄一宮駅に隣接する尾張一宮駅に至ります。

尾張一宮駅から左隣に名鉄名古屋本線が3kmほど高架を下りながら並行した後、東海北陸自動車道をくぐって木曽川駅に至り、そして木曽川を渡ります。この木曽川鉄橋ではかつてC62形蒸気機関車が高速度試験で129km/hの速度記録を出したことがあります。渡り終えると愛知県から岐阜県に移り、笠松町に入ります。笠松競馬場付近を通過して岐南町に入り、国道21号(岐大バイパス)をくぐると再び高架に上がって岐阜市に入ります。その後、左にカーブして高山本線と合流し、岐阜駅に至ります。同駅は岐阜城のある金華山の南西に位置し、駅周辺には名鉄岐阜駅や高層ビルの岐阜シティ・タワー43があります。

岐阜駅からは西方向へ向かい、またここからJR西日本の草津駅までは中山道(米原駅までは現在の国道21号が相当)に沿ったルートをとります。高架を下り、岐阜駅の次の西岐阜駅には岐阜駅高架工事で移転新設された岐阜貨物ターミナル駅が隣接しています。そして長良川を渡ると瑞穂市に入り穂積駅へ至ります。穂積駅を出て濃尾平野をほぼ直線で貫きながら揖斐川の橋梁を渡ると大垣市に入り、右隣に樽見鉄道樽見線(旧・国鉄樽見線)が現れて同線東大垣駅付近から3kmほど並行して大垣駅に至ります。同駅はかつて関ヶ原越えの補助機関車の基地があり、また現在は車両基地である大垣車両区が駅西側に隣接しています。

大垣駅から接続している養老鉄道養老線を跨ぐと南荒尾信号場を通過します。同信号場では東海道本線の支線(通称美濃赤坂線)が分岐するほか、下り線が2本に分岐しています。南荒尾信号場から関ケ原駅まで急勾配が続いていることから、下り本線は戦時中の輸送力増強の一環として勾配を10‰に緩和した迂回線となっており、下り特急列車や貨物列車はこの迂回線を進みます。トンネルを抜けつつ山沿いをカーブしながら進む迂回線にはかつて新垂井駅がありました。一方、下りの普通列車は通称:「垂井線」と呼ばれる線路を進みます。この垂井線は正式には下り線の一つとなっています。この線路は25‰の勾配があり、途中に垂井駅があります。迂回線と上り線・垂井線が合流すると関ケ原駅に至ります。関ヶ原は交通の要衝であり、東海道新幹線・国道21号(中山道)・名神高速道路が東海道本線に寄り添っています。また、この付近は豪雪地帯に指定されています。

関ケ原駅から琵琶湖東岸までの区間は、当初は現在の北陸本線の駅である長浜駅に向かい、同駅で連絡船に接続していましたが、その後2度にわたる線路の付け替えで現在のルートになりました。国道21号に沿って今須トンネルを抜けると東海道本線の最高地点(標高179m)を過ぎ、旧中山道の今須宿を過ぎて滋賀県に移り、米原市に入って柏原駅に至ります。ここからは伊吹山と霊仙山に挟まれた盆地をΩ形にカーブを描いて進み、近江長岡駅付近では伊吹山の近くに迫ります。この伊吹山山麓には住友大阪セメントのセメント工場があり、かつて近江長岡駅から工場への専用線が延びていました。醒井養鱒場の最寄駅である醒ケ井駅を過ぎて近江盆地の田園地帯に入ると、北陸自動車道と国道8号をくぐります。この付近にある下り第1閉塞信号機の地点で線路の管轄がJR東海からJR西日本に移ります。上下線の間に機関区跡地が電留線として広がり、東海道新幹線が近づいて北陸本線と合流すると米原駅に至ります。米原駅の在来線側はJR西日本が管轄するJR東海との境界駅で、東海道新幹線・北陸本線および近江鉄道本線と接続しています。


駅の紹介(豊橋~米原)

駅名\種別 普通区間快速快速新快速特別快速ホームライナー特急
豊橋(CA42) -|
西小坂井(CA43) |||-|
愛知御津(CA44) |||-|
三河大塚(CA45) ||-|
三河三谷(CA46) |-|
蒲郡(CA47) -|
三河塩津(CA48) |||-|
三ケ根(CA49) |||-|
幸田(CA50) -|
相見(CA51) |||-|
岡崎(CA52) -|
西岡崎(CA53) ||||-|
安城(CA54) -|
三河安城(CA55) ||||-|
東刈谷(CA56) ||||-|
野田新町(CA57) ||||-|
刈谷(CA58) -|
逢妻(CA59) ||||-|
大府(CA60) |-|
共和(CA61) ||-|
南大高(CA62) ||||-|
大高(CA63) ||||-|
笠寺(CA64) -|
熱田(CA65) -|
金山(CA66) -|
尾頭橋(CA67) ||-|
名古屋(CA68)
枇杷島(CA69) ||||||
清洲(CA70) ||||||
稲沢(CA71) |||||
尾張一宮(CA72)
木曽川(CA73) ||||||
岐阜(CA74)
西岐阜(CA75) ||
穂積(CA76) |
大垣(CA77)
垂井(CA78) -|
関ケ原(CA79) -|
柏原(CA80) -|
近江長岡(CA81) -|
醒ケ井(CA82) -|
米原(CA83) -

※記号の凡例 ○:停車、△:一部停車、□:一部停車(土休日のみ)、
☆:一部停車(特定日のみ)、▽:一部通過、|:通過、-:設定なし


車両(豊橋~米原)

特急・急行列車用車両

285系

681系(名古屋~米原)

683系(名古屋~米原)

HC85系(名古屋~米原)

普通・快速列車用車両

311系

313系

315系(大府~大垣)