名鉄豊川線

路線について

所在地 愛知県
駅数 5駅
開業 1945年(昭和20年)2月18日
距離 7.2km
複線以上が存在しているか ×
電化区間が存在しているか
最高速度 85km/h

名鉄豊川線路線図

クイックアクセスガイド

路線の概要

路線の歴史

沿線の概況

駅の紹介

車両


路線の概要

豊川線(とよかわせん)は、愛知県豊川市の国府駅から愛知県豊川市の豊川稲荷駅までを結ぶ名古屋鉄道(名鉄)の軌道路線です。

豊川稲荷への参詣路線として年末年始には混雑しています。全線が鉄道事業法ではなく軌道法に基づく軌道として建設されましたが、全区間専用軌道で、自動閉塞を採用し、鉄道線と同じ大型の電車が運行されています。ただし、開業当初は「豊川市内線」と呼ばれ、路面電車タイプの電車が充当されていました。岐阜地区の岐阜市内線・美濃町線・田神線が2005年3月31日限りで廃止された後は、名鉄唯一の軌道線となりました。国府駅以外はすべて無人駅となっています。

なお、『鉄道要覧』による起点は国府駅ですが、列車運行および旅客案内、列車番号の設定においては、豊川稲荷駅から国府駅へ向かう列車が下り、逆方向が上りとなっています。

昼間以外の時間帯は名古屋本線への直通列車が運行されており、輸送力は確保できているものの初詣などのイベントがないときは線内の利用客はそれほど多くありません。


路線の歴史

1945年2月18日豊川市内線として国府~市役所前(現在の諏訪町駅)間が開業。
1946年6月1日野口駅を市田駅に改称。
1948年10月15日第二師範前駅(後の八幡口駅)と高等師範前駅(後の諏訪新道駅)を新設。
1949年10月1日ダイヤ改正に伴い、朝夕時のみ停車していた第二師範前駅と高等師範前駅が全列車停車駅となる。
1949年12月1日第二師範前駅を八幡口駅に改称。
1953年12月16日架線電圧を600Vから1500Vに昇圧し、白鳥駅を廃止。
1954年4月1日市役所前~稲荷口間が開業し、高等師範前駅を新道駅に改称。
1954年12月25日稲荷口~新豊川(現在の豊川稲荷駅)間が開業し、全通。路線名を豊川線に改称。
1955年1月20日新道駅を諏訪新道駅に、市役所前駅を諏訪町駅に改称。
1955年5月1日新豊川駅を豊川稲荷駅に改称。
1966年3月25日ダイヤ改正に伴い、線内折り返しの特急を新設。
1968年5月12日ダイヤ改正に伴い、(東岡崎~)国府~豊川稲荷間に準急を新設。
1969年7月26日ダイヤ改正に伴い、線内折り返しの特急を廃止。
1970年12月25日ダイヤ改正に伴い、準急の名古屋本線直通を廃止し、朝夕時の線内折り返し運転のみとなる。
1972年6月1日八幡駅を新設し、市田駅を廃止。また、八幡口駅と諏訪新道駅を信号場に降格し、線内の全駅が6両編成対応のプラットホームを持つこととなった。
1974年9月17日ダイヤ改正に伴い、基本運行形態を(東岡崎~)国府~豊川稲荷から線内折り返しに変更。
1977年3月20日ダイヤ改正に伴い、名古屋本線直通の優等列車を日中に2往復設定(種別は不明)。
1982年閉塞方式をスタフから自動に変更し、CTC(列車集中制御装置)を導入(管理駅は国府駅)したことに伴い、途中駅と信号場の交換設備の通年使用を開始。また、準急を廃止。
1985年3月14日ダイヤ改正に伴い、名古屋本線直通の急行を新設(当初は犬山経由新岐阜発着)。
1987年1月1日ダイヤ改正に伴い、名古屋本線直通の急行の経路を犬山経由から新一宮経由に変更。
1988年1月前年の国府駅橋上駅舎化に伴い、正月輸送で毎時7往復運転を実施。
1991年1月前年の特急施策変更に伴い、正月輸送で「新春ライナー」と「全車一般席特急」を運行。
1993年8月12日ダイヤ改正に伴い、定期運行の特急を新設。
1996年12月14日八幡駅付近を高架化し、八幡口信号場を廃止。区間最高速度が国府~八幡間で15km/h向上して85km/hに、八幡~諏訪新道信号場間で10km/h向上して70km/hとなる。
2005年1月29日ダイヤ改正に伴い、定期運行の普通を毎時2本追加し、平日朝のみ運行の一部特別車の特急1往復と昼間帯の下りに快速急行を設定。土休日の全車特別車の特急を廃止。
2005年12月14日八幡~豊川稲荷の全駅(諏訪町駅を除く)でトランパスを導入(国府駅は同年3月15日に導入済み)。
2007年3月14日諏訪町駅が無人化され、トランパスを導入したことに伴い、全駅にトランパスの導入を完了。
2008年12月27日ダイヤ改正に伴い、全車特別車の特急と快速急行を廃止し、準急を新設。
2011年3月26日ダイヤ改正に伴い、線内折り返し運転の普通をワンマン化し、豊川稲荷駅発の快速特急を2本新設(内1本は同年12月17日のダイヤ改正で特急に変更)。
2021年5月22日ダイヤ改正に伴い、平日昼間帯の名古屋本線直通の急行を線内折り返し運転の普通に変更。
2021年10月30日ダイヤ改正に伴い、昼間帯の線内折り返し運転の普通の運行本数を毎時2本に変更。

沿線の概況

国府駅を出てしばらくは名古屋本線と並行します。その後左に半径600mのカーブで本線と分かれ田園地帯を快走、開通当時白鳥駅があった地点から高架橋を上り、付近に住宅地が見えたところで八幡駅に到着します。駅周辺は、北側には飲食店やスーパーマーケット、南側一帯は大手メーカーや地元企業の製菓工場を擁する野路工業団地が広がっています。また駅に隣接して2013年5月に豊川市民病院が移転開設され、2023年4月にはイオンモール豊川が開店しました。八幡駅を出ると旧市田駅があった付近で高架橋を下り、諏訪新道信号場を過ぎたところから両側に道路(県道諏訪停車場線)が並行し、ほどなく諏訪町駅に到着します。付近は戦後になって公共施設や商業施設などが集積し豊川市の中心市街地として発展してきた地区となっています。同駅の稲荷口駅方には豊川市中心部と豊橋市を結ぶ南大通(県道豊橋豊川線)と交差する踏切があり、車がひっきりなしに通ります。

諏訪町駅から稲荷口駅までは途中の佐奈川橋梁部分を除き、線路両側に道路が沿っています。線路両側に道路が沿う部分は、1960年代まで線路と道路を仕切る柵がなく、区間最高速度は60km/hまで下がります。稲荷口駅は終点だった時があり、かつては南側に留置線が1線ありました。稲荷口駅から豊川稲荷駅までは家と家の間をすり抜けるように走り、区間最高速度は55km/hとさらに下がります。左に半径200mで急カーブしてJR飯田線の線路が近づき、姫街道の踏切を過ぎてJR豊川駅の大きな建物が見えてくると豊川稲荷駅に到着します。


駅の紹介

駅名\種別 普通準急急行特急快速特急
国府(NH04)
八幡(TK01)
諏訪町(TK02)
稲荷口(TK03)
豊川稲荷(TK04)

※記号の凡例 ○:停車、△:特別停車、|:通過、-:設定なし


車両

特急形車両

2200系

通勤形車両

6000系・6500系・6800系

3500系

3700系

3100系

3300系・3150系

5000系

9500系・9100系