名鉄9500系・9100系電車

車両について

運用事業者 名古屋鉄道(名鉄)
製造所 日本車両製造
製造年 2019年(令和元年)~
製造数 44両(系列全体)
32両(9500系)
12両(9100系)
運用開始 2019年(令和元年)12月1日
運用路線 蒲郡線・三河線・豊田線・瀬戸線・広見線(新可児~御嵩)・小牧線を除く全線
最高速度 120km/h
備考

名鉄9500系電車

クイックアクセスガイド

車両の概要

車両の性能・仕様

形式

編成

導入年次による変化

車両についての見解


車両の概要

名鉄9500系・9100系電車(めいてつ9500けい・9100けいでんしゃ)は、名古屋鉄道(名鉄)が2019年から運用している電車です。

名鉄では2008年に運転開始した4000系以来11年ぶりに投入された新型車両で、名鉄で初めて防犯カメラや一般車へのWi-Fi設備搭載がなされた車両となっています(Wi-Fi設備は施策変更に伴い、2023年3月までに撤去)。

本系列は旧式車両の置き換えを目的に製造された通勤型車両です。2017年(平成29年)より仕様検討が開始され、2019年度の設備投資計画で16両(4両編成・4編成)の製造が発表されました。運用車両統一のため車両構造は3300系に準拠したものとし、各所に時代に合わせた改良を施しています。2019年度の新造は4両編成のみでしたが、中間車編成を抜いた各先頭車2両による2両編成の構成も容易な設計となっています(現在は製造されており、9100系となっている)。


車両の性能・仕様

車体構造

車体は日本車輌製造のブロック工法によるステンレス車体で、18m級3ドアとなっています。

前頭部は事故で損傷した際に修理がしやすいように普通鋼製とされ、この部分はベースとなる3300系のうち、2015年度以降に製造された編成と同様のスカーレットとブラックを組み合わせたものとなっています。違いとしては、先頭部におけるスカーレットの使用範囲を車体前面から側面の乗務員扉付近まで拡大しているところがあります。前面と側面の窓下には名鉄カラーのスカーレットの帯が細く配されています。

前面のデザインは3300系をベースとした貫通型となっています(貫通扉は非常時用)。また、前面の灯具類は前照灯が横8粒のLED照明を縦3段に斜め状に配し、減光時は上段のみが点灯する仕様となっています。また、標識灯は前照灯を縁取るように配置され、シャープな印象を与える外観デザインとなっています。

電気連結器を装備する関係で、前面のスカートは2000系などと同一の左右の2分割タイプで、スカーレットに塗装されています。

客室側窓は、扉間はロングシートの8名分の座席配置にほぼ合致する大型2連固定窓、車端部は両先頭車の運転室側は3500系などと同様の小窓で、連結面側および中間車は、コストダウンを図るため、上部内折れ開閉式の大型窓とされています。また、すべての窓には3300系と同様にUVカットガラスが使用され、カーテンが省略されています。前面および側面の種別・行先表示器はフルカラーLED式となっています。

主電動機・制御装置・台車

主電動機は全閉外扇誘導電動機(170kW)を各電動車に装備しています。また、制御方式は炭化ケイ素(SiC)をハイブリッド適用したIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御となっています。9500系と9100系で設計を共通化するため、M車(電動車)は1M方式となっています。

台車は、ボルスタ付き空気ばね台車となっています。

ブレーキ制御は、純電気ブレーキ搭載の電気指令式を採用し、回生率を向上させています。そのため、3500系などの電気指令式ブレーキの車両との併結に対応させるための読替装置が搭載されています。。

車内仕様・サービス設備

車内は、オールロングシートとなっています。

つり革は三角形のもので、すべてパイプを通して吊されています。

バリアフリー対応としてドアチャイムを装備するほか、弱視者への注意喚起のため、客用扉部分の床は黄色のカラーステップとされています。両先頭車の運転席直後と中間車にはフリースペースが設けられ、車椅子の乗客が使用されない場合には腰当が利用できるようになっています。このフリースペースには車椅子固定用のベルトとパネルヒーターが装着され、手すりも設置されています。

各車両ともLCD式の車内案内表示装置が千鳥配置で1両あたりで3台設置されています。

基本的に自動放送装置などは搭載されていませんが、2200系や1700系との併結時はこれらの編成からの自動放送と車内メロディが流れるようになっています。

室内の配色についてはベージュを多用したものとなっています。座席モケットはクロスチェック柄入りで、色は一般席が青系、優先席が赤系となっています。

運転関係機器については、9100系全編成と9500系第6編成以降の編成には扉開閉時に注意喚起する自動放送を扱えるボタンが設置された他、運転台には、将来のワンマン運転を見越して、ワンマン運転機器を設置できるよう、準備工事がなされています(一部の編成には設置済み)。


形式


9500系は以下の4形式から構成されています。

ク9500形

上り方(豊橋方)の制御車(Tc)です。

モ9550形

中間電動車(M)です。

モ9600形

下り方(岐阜方)の制御電動車(Mc)です。

サ9650形

中間付随車(T)です。



9100系は以下の2形式から構成されています。

ク9100形

上り方(豊橋方)の制御車(Tc)です。

モ9200形

下り方(岐阜方)の制御電動車(Mc)です。


編成

9500系の編成は4両の1種類が存在しています。

4両

ク9500モ9550サ9650モ9600


9100系の編成は2両の1種類が存在しています。

2両

ク9100モ9200


導入年次による変化

2020年製造(9500系2次車・9100系1次車)

4両編成1本と2両編成4本が増備されました。9500系の方の基本仕様は9500系1次車と同様のものとなっています。

9100系の方は扉開閉時に注意喚起する自動放送を扱えるボタンの設置と、運転台へのワンマン運転機器設置準備工事がなされました。これらの編成の就役にともない、6000系の4両編成1本と2両編成1本が廃車となりました(6000系7次車の4両編成は全廃となる)。

2021年製造(9500系3次車・9100系2次車)

4両編成3本と2両編成2本が増備されました。9100系の方の基本仕様は9100系1次車と同様のものとなっています。

9500系の方は9100系で行われていた扉開閉時に注意喚起する自動放送を扱えるボタンの設置と、運転台へのワンマン運転機器設置準備工事がなされました。これらの編成の就役にともない、6000系の4両編成2本と2両編成5本が廃車となりました(6000系9次車は全廃となる)。


車両についての見解

現在、準備中。