愛知環状鉄道線

路線について

所在地 愛知県
駅数 23駅
開業 1970年(昭和45年)10月1日(前身路線として)
1988年(昭和63年)1月31日(愛知環状鉄道として)
距離 45.3km
複線以上が存在しているか ○(中岡崎~北岡崎間、北野桝塚~三河上郷間、三河豊田~新豊田間、瀬戸市~高蔵寺間)
電化区間が存在しているか
最高速度 110km/h

愛知環状鉄道線路線図

クイックアクセスガイド

路線の概要

路線の歴史

沿線の概況

駅の紹介

車両


路線の概要

愛知環状鉄道線は、愛知県岡崎市の岡崎駅から新豊田駅を経て、愛知県春日井市の高蔵寺駅に至る愛知環状鉄道の鉄道路線です。

なお、この路線の大部分の区間の前身となった岡多線(おかたせん)についても本項で記述します。

愛知県中部の都市である岡崎市・豊田市・瀬戸市・春日井市を結んでいます。ほぼ全区間が立体交差化され高架線などになっており、愛環線内の踏切は岡崎駅を出てすぐのJRとの並走区間にある1か所のみとなっています。多くの区間で複線化が進められ、2005年(平成17年)3月25日から9月25日まで開催された2005年日本国際博覧会(愛・地球博、愛知万博)会場へのアクセス路線の一つとして、輸送力増強が行われました。ICカード「TOICA」が全線で使用可能となっています。

沿線には、高校が多く点在していますが、県立高校普通科は豊田市(三河学区)と瀬戸市(尾張学区)の市境が学区の境界となっているため(調整特例などはない)、学区境界を越えて通学できるのは、開業時は私立高校か全県学区の公立高校の職業科及び定時制課程だけでした。その後、2007年(平成19年)4月に豊田東高等学校、2008年(平成20年)4月に岡崎東高等学校、2009年(平成21年)4月に瀬戸北総合高等学校と、全県学区の総合学科の高校が次々設置されたため、沿線全域から通学できる県立高校が増加することになりました。また、沿線には大学も多く点在し、愛知工業大学や中京大学豊田キャンパスなど、岡多線の開業を当て込んで、1970年代から早々と名古屋市内から沿線に進出した大学もあります。さらに、トヨタ自動車本社及び工場群も点在しています。

2011年(平成23年)度の輸送密度は約9,816人/日ですが、これは旧国鉄路線から転換された第三セクター鉄道では最高であり、輸送密度が8,000人/日以上となっているのもこの路線のみとなっています。2014年(平成26年)度の輸送密度は約10,081人/日と10,000人以上の大台に到達しました。このように近年は輸送密度が毎年のように9,000人以上を記録し、経営状態の苦しい企業が多い第三セクター鉄道の中では珍しく黒字経営が続いています(赤字経営の年度あり)。2012年(平成24年)度は2,660万円の経常損失となりましたが、補助金等の支援で約2,100万円の利益を計上しました。


路線の歴史

1970年10月1日国鉄岡多線岡崎~北野桝塚間開業(貨物営業のみ)。その区間内に北岡崎信号場が開設。
1971年10月1日北岡崎信号場が駅に昇格し、北岡崎駅となる。
1976年4月26日北野桝塚~新豊田間開業。全線で旅客営業を開始。その区間内に三河上郷駅・永覚駅・三河豊田駅が開業。他にも、中岡崎駅を新設。
1979年5月27日(豊橋~)岡崎~新豊田間で第30回全国植樹祭に出席する昭和天皇の便を図って、お召し列車を運行。
1985年1月1日北岡崎~北野桝塚間の貨物営業を廃止。
1986年5月27日第3次特定地方交通線として承認。
1986年8月11日岡多線を愛知環状鉄道へ転換することが決定される。新豊田~瀬戸市間と瀬戸線瀬戸市~高蔵寺間の工事区間を引き継ぐことが決定した。
1986年9月19日愛知環状鉄道が設立。
1987年4月1日国鉄分割民営化。東海旅客鉄道(JR東海)が継承。日本貨物鉄道(JR貨物)が岡崎~北岡崎間の第二種鉄道事業者となる。
1988年1月31日愛知環状鉄道に転換し、新豊田~高蔵寺間が開業。その区間内に四郷駅・保見駅・篠原駅・八草駅・山口駅・瀬戸口駅・瀬戸市駅・中水野駅が開業。他にも、六名駅・大門駅・末野原駅・新上挙母駅を新設。
2001年12月23日中岡崎~北岡崎間、北野桝塚~三河上郷間が複線化。
2004年10月3日瀬戸市~高蔵寺間が複線化。
2004年10月10日八草駅を万博八草駅に改称。
2004年11月15日東海道本線と共用していた岡崎駅構内を別線化。
2005年3月1日愛環梅坪駅・貝津駅を新設。高蔵寺より名古屋からのエキスポシャトルが乗り入れ開始(9月30日まで)。
2005年10月1日万博八草駅を八草駅に改称。愛知環状鉄道線と中央本線(岡崎~高蔵寺~名古屋)間の本格直通運転を開始。
2008年1月27日三河豊田~新豊田間が複線化。
2008年3月15日三河豊田~新豊田間でシャトル列車の運行を開始。
2009年3月14日ホームも含め終日禁煙化。
2010年4月1日岡崎~北岡崎間の日本貨物鉄道の第二種鉄道事業を廃止。
2012年3月17日土休日の中央本線との直通運転を廃止。
2014年3月15日平日昼間の中央本線との直通運転を廃止。これに伴い、岡崎~瀬戸口間にJRの車両が走行しなくなる。
2019年3月2日ICカード「TOICA」および、全国交通系ICカードが利用可能になる。

沿線の概況

岡崎市にある岡崎駅を出てしばらくはJR東海道本線と並行し、JR東海道本線が左側に別れたところで六名駅に至ります。六名駅を出たところで国道248号線と並行して住宅地の中を通り、乙川を渡ったところで名鉄名古屋本線の上を跨いで、中岡崎駅に至ります。中岡崎駅を出た後、北岡崎駅を過ぎたところで国道248号線からいったん離れ、矢作川を渡って豊田市との境界付近を通りつつ、豊田市に入ります。豊田市に入ってからは田園地帯を通り、三河上郷駅を出たところで伊勢湾岸自動車道、永覚駅を出たところで東名高速道路の下を通ります。末野原駅を出たところで住宅地を通るようになり、国道248号線と再度並行して、トヨタ自動車の本社に近い三河豊田駅に至ります。三河豊田駅を出た後、名鉄三河線の上を跨いだところで新上挙母駅に至り、名鉄三河線とも並行しながら建物が密集したところを通って、新豊田駅に着きます。

新豊田駅を出た後、平芝公園の下をトンネルでくぐり、トンネルを抜けた後は住宅地を通って、愛環梅坪駅に至ります。愛環梅坪駅を出たところで名鉄豊田線の下をくぐって、名鉄三河線とも離れます。その後は篭川を二度渡り、田園地帯を通ります。保見駅を出て保見トンネルを抜けたところで国道155号線や国道248号線と並行するようになり(国道248号線とは三度目)、広見川を渡って八草駅を出たところにある八草トンネルの中で瀬戸市に入ります。瀬戸市に入った所で谷田川を渡って国道155号線や国道248号線と離れ、片林川と水無瀬川を渡った先にある瀬戸トンネルを抜けたところで建物が密集したところを通るようになります。瀬戸川を渡って、名鉄瀬戸線の上を跨いだところで瀬戸市駅に至ります。瀬戸市駅を出てからは国道155号線と再度並行し、市民公園の近くを松山トンネルで抜けます。その後は水野川と庄内川を渡って春日井市に入り、JR中央本線が右側から合流したところで、高蔵寺駅に着きます。


駅の紹介

駅名\種別 普通
岡崎(01)
六名(02)
中岡崎(03)
北岡崎(04)
大門(05)
北野桝塚(06)
三河上郷(07)
永覚(08)
末野原(09)
三河豊田(10)
新上挙母(11)
新豊田(12)
愛環梅坪(13)
四郷(14)
貝津(15)
保見(16)
篠原(17)
八草(18)
山口(19)
瀬戸口(20)
瀬戸市(21)
中水野(22)
高蔵寺(23)

※記号の凡例 ○:停車


車両

2000系

315系(瀬戸口~高蔵寺)