豊鉄モ800形電車(2代)

車両について

運用事業者 豊橋鉄道(豊鉄)
製造所 日本車輌製造
製造年 2000年(平成12年)
製造数 3両
運用開始 2005年(平成17年)8月2日
運用路線 東田本線
最高速度 40km/h
備考 元名古屋鉄道(名鉄)モ800形
名古屋鉄道での運用開始は2000年(平成12年)7月19日
鉄道友の会第41回(2001年)ローレル賞受賞

豊鉄モ800形電車

クイックアクセスガイド

車両の概要

車両の性能・仕様

形式

編成

車両についての見解


車両の概要

豊鉄モ800形電車(とよてつモ800がたでんしゃ)は、豊橋鉄道(豊鉄)が2005年から運用している路面電車車両です。

この車両は名古屋鉄道(名鉄)が2000年(平成12年)に美濃町線・田神線用に投入され、一貫して両路線にて運用されました。名鉄では初めてとなる超低床電車であり、床面の一部を路面電車停留場とほぼ同じ高さまで下げました(部分低床車)。2005年(平成17年)3月末をもって路線が廃止されたため、1両が豊橋鉄道へ譲渡され豊橋鉄道モ800形電車となりました。残りの2両は福井鉄道へ譲渡されましたが、2018年(平成30年)に運用を終了し、2019年(平成31年)3月に豊橋鉄道に再度譲渡されました。本稿では名鉄時代とあわせて譲渡後の状況についても記述します。


車両の性能・仕様

車体構造

車体は普通鋼製となっています。全長は14,780 mm、車体幅は2,220mmとなっています。

前面は大型曲面防曇ガラス1枚構成で、窓上に方向幕(行先・種別表示器)を組み込み、運転台脇にあたる位置にもそれぞれ1枚ずつ固定窓と下降窓(落とし窓)を設けたものとなっています。窓下の両脇にはシールドビームによる前照灯とLEDによる尾灯を配し、その中央部分には乗降中表示器を取り付けています。下部にバンパーを設けており、制動灯兼車幅灯(赤・黄色に発光)の機能を持つLED灯が組み込まれています。バンパーの下部には側面まで回り込む大型の排障器が取り付けられました。

客用扉は幅1,200mmの両開き扉を1箇所、幅750mmの3枚折戸を2箇所の計3箇所に配しました。設置場所は前後の運転台寄り(3枚折戸)と車体中央部(両開き扉)で、車端部分のドアは左右対称の配置となっていますが、中央部のドアはワンマン運転時の乗客の流れを円滑にする目的で車体中心からそれぞれ0.435メートルずつ前後にずれた点対称の配置とされており、進行方向左手では後寄り、右手では前寄りになります。ワンマン運転に際しては「前乗り中降り」方式を採用していることから、前後の運転台側のドアが乗車用、中央のドアが降車用となっています。

側面客室窓は、中央ドアから見て左側のドア間に片側3枚ずつ、右側のドア間に片側2枚ずつ取り付けています。窓の高さ950mmで、いずれも合わせガラスを用いたユニット窓となっています。

車体の塗装デザインは豊橋鉄道導入時は名鉄時代の車体塗装である、基調色が白(ライトグレー)、窓回りがダークグリーン、車体裾がライトグリーンのものとなっていました(現在は全車が全面広告車両となっている)。

主電動機・制御装置・台車

主電動機は三菱電機製のかご形三相誘導電動機(60kW、形式MB-5090-A形)となっています。また、制御方式はIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御となっています。

台車は、住友金属工業製のペデスタル(軸ばね)式の空気ばね使用ボルスタアンカー付きインダイレクトマウント台車となっています。

ブレーキ制御は、回生ブレーキ併用のMBS-R形電気指令式と、非常用の自動空気式となっています。

車内仕様・サービス設備

車内は部分低床でスロープが設けられているため、クロスシートとロングシートを併せた構成としました。

クロスシートはドア間に5列ずつあり、通路を挟んで2人掛け座席と1人掛け座席が並んでいますが、両運転台寄りの各2列は両側に1人掛け座席が並んでいます。座席は両運転台寄りの各2列はそれぞれの運転台方向を、その他はそれぞれ車体中心方向を向いています。

ロングシートは中央部、乗車用ドアの向い側のみの配置となっており、2か所のうち片側(パンタグラフ設置側)は車椅子スペースを兼ねるため折りたたみ式の座席となっています。

客室内には急停車時を考慮して高床部と低床部にはつり革が、スロープ部にはスタンションポールが配置されています。また、ワンマン運転機器として、新造時より両替機付き運賃箱(現在はICカード乗車券対応のものに変更)・整理券発行器・運賃表示器(現在は旅客案内ディスプレイに表示させる方式に変更)・自動放送設備などを備え、豊橋鉄道での運用開始時に降車合図ボタンが追加されました。これらの機器は運転士の負担軽減のため運転台で集中制御できるようになっています。

室内の配色については、明るい空間とするため、内張りの化粧板にはライトグレー系の明るい色彩を採用しました。


形式

モ800形は以下の1形式から構成されています。

モ800形

制御電動車(Mc)です。


編成

モ800形の編成は1両の1種類が存在しています。

1両

モ800

車両についての見解

現在、準備中。