静鉄A3000形電車
運用事業者 | 静岡鉄道(静鉄) |
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製造所 | 総合車両製作所横浜事業所 |
製造年 | 2016年(平成28年)~ |
製造数 | 20両 |
運用開始 | 2016年(平成28年)3月24日 |
運用路線 | 全線 |
最高速度 | 70km/h |
備考 | 鉄道友の会第57回(2017年)ローレル賞受賞 |
クイックアクセスガイド
静鉄A3000形電車(しずてつA3000がたでんしゃ)は、静岡鉄道(静鉄)が2016年から運用している電車です。
1000形の置き換えを目的として導入される車両です。形式名にある「A」は、「Activate(活性化させる)」「Amuse(楽しませる)」「Axis(軸)」の3つのAから由来されています。
2016年(平成28年)3月24日に最初の編成が営業運転を開始し、2024年(令和6年)頃までに総合車両製作所横浜事業所にて2両編成12本(合計24両)を製造する予定となっています。最初の編成は2015年(平成27年)12月15日に製造元の総合車両製作所横浜事業所から富士駅まで甲種鉄道車両輸送され、17日に同駅より長沼工場まで陸送により搬入されました。
1000形以来43年ぶりとなる新型車両の導入に当たって、静岡鉄道ではスペシャルサイトを開設し、新静岡駅に運行開始日までのカウントダウンボード設置、各種イベントでのPR、さらに特別に撮影したイメージムービーをYouTube上で複数公開するなど広報活動に力を入れました。
車体構造
車体は普通鋼製の前頭部を除き、総合車両製作所のsustinaと呼ばれる新開発の軽量ステンレス鋼製となっています(私鉄の編成としては全国初採用)。
前面は非貫通形状とし、前照灯、標識灯、尾灯には省エネルギー化と省メンテナンス化のためにLEDが採用されています。特に前照灯については高輝度のものとして配光を広くしています。また、踏切事故対策として前頭部を強化しており、オフセット衝突対策として車端スミ柱断面の一辺を45°として衝突した車両同士が離反する構造となっています。
車体の塗装デザインは12編成中7編成が静岡県にちなんだ7色(1編成に1色ずつ、「shizuoka rainbow trains」と称する)で、残りの5編成が全面広告車に対応するために、無塗色となっています。
主電動機・制御装置・台車
主電動機は東洋電機製造製のものとなっています。また、制御方式はIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御となっています。
台車は、総合車輌製造所製の車体直結(ダイレクトマウント)式空気ばね台車となっています。
ブレーキ制御は、回生ブレーキ併用の電気指令式となっています。
車内仕様・サービス設備
車内はロングシートで、車いす・ベビーカースペースを各車両乗務員室寄りに1か所ずつ配置し、2段手すりを設置するなどバリアフリー化を図っています。車内灯は、LEDを採用することで省エネルギーと省メンテナンス化を図りました。直接光と間接光のハイブリッド照明で、荷棚広告は直接光、客室内は間接光で照明するようになっています。客室では、左右の側壁をロールバーで結合することにより、構体の剛性と側面衝突など非常時における車内空間保持性能の向上を実現し、車体の振動も抑制できるようになりました。
ドア上には32インチハーフサイズの液晶ディスプレイを用いた東芝製のデジタルサイネージ装置が1両に3か所千鳥配置され、現在地や行先、列車種別、路線図や沿線案内などを高画質で表示するだけでなく、季節により背景が変わる仕様となっています。また、横長の画面を活かした表示の他、広告枠も用意して多彩な情報を提供するようになっています。駅名はインバウンド対策として、日本語、英語、中国語(簡体字・繁体字)、韓国語を表示するようになっています。
窓ガラスはUVカットグリーンガラスを採用し、つり革には、全国初となる2段つり革(1つのつり革に高さが違う2つの取っ手がついた吊革)を導入しました。また、各車両の天井には4台の防犯カメラを設置し、安全・安心な輸送サービスの強化を図りました。
A3000形は以下の2形式から構成されています。
クモハA3000形
上り方(新静岡方)の制御電動車(Mc)です。
クハA3500形
下り方(新清水方)の制御車(Tc)です。
A3000形の編成は2両の1種類が存在しています。
2両
クモハA3000 | クハA3500 |
現在、準備中。