名鉄4000系電車

車両について

運用事業者 名古屋鉄道(名鉄)
製造所 日本車輌製造
製造年 2008年(平成20年)~2014年(平成26年)
製造数 72両
運用開始 2008年(平成20年)10月1日
運用路線 瀬戸線
最高速度 100km/h
備考

名鉄4000系電車

クイックアクセスガイド

車両の概要

車両の性能・仕様

形式

編成

車両についての見解


車両の概要

名鉄4000系電車(めいてつ4000けいでんしゃ)は、名古屋鉄道(名鉄)が2008年から運用している電車です。

2008年の瀬戸線栄町駅乗り入れ30周年を機に、車両の近代化のため、6000系・6600系・6750系といった既存車両の全面置き換え用として新造され、同年10月1日から営業運転を開始しました。2014年(平成26年)までに18編成72両が導入されました。

瀬戸線用車両では初のステンレス製車体となりました。これは尾張旭検車区の移転新設に際して、周辺環境への配慮等から揮発性塗料による塗装設備が設置されなかったことによるものとなっています。


車両の性能・仕様

車体構造

車体は2004年(平成16年)から他線区に投入されている3300系・3150系をベースとした「日車式ブロック工法」によって構成されていますが、ドア周りの溶接はスポット溶接からレーザー溶接に変更されています。

前頭部は3300系などとは異なり、ステンレス製としました(3300系グループは事故で損傷した際、修理がステンレスより容易であるメリットなどから前頭部のみ普通鋼製としている。なお、先頭部構体へのステンレスの採用は名鉄では4000系が初めてである)。

前面のデザインは3300系などで使われているパノラミックウィンドウ等を採用せず、名古屋市交通局(名古屋市営地下鉄)N1000形に類似する角張ったデザインとなっています(理由は前述のとおり)。N1000形との相違点としては、乗務員ドアが後ろ寄りにある点、側方の視認性確保のために運転台および車掌台の横に三角形の窓が設けられている点、灯具類が上記3300系などと同じく前照灯はHIDランプ、標識灯はLED式で横並びに配置されている点が挙げられています。また、前・側面の窓下には名鉄カラーのスカーレットの帯が配されています。

前面のスカートも3300系などで使われている電気連結器を搭載しないことから、左右一体型となり、小型となりました。

客室側窓は、扉間の側窓は大型2連固定窓となっており、車端部の側窓は、両先頭車の運転室側は上記3300系などと同様の小窓、連結面側および中間車はコストダウンを図るため上部内折れ開閉式の大型窓となっています。また、客室側窓はUVカットガラスを使用しており、巻き上げカーテンは省略されています。このほか、車体側面の車両番号表記や点検ぶたの位置が、3300系などに比べてやや上部に変更されています。

前面および側面の種別・行先表示器は3300系などで使われていた三菱電機製オーロラビジョンR-STAYではなく、フルカラーLEDが採用されました(種別側の文字の縁取りが4009Fを皮切りに追加され、4016F以降は初めからこの仕様となっている)。

主電動機・制御装置・台車

主電動機は三菱電機製の全閉外扇型三相誘導電動機(170kW)を各電動車に4個装備しています《日本においては小田急電鉄(50000形「VSE」等)、西日本鉄道(3000形)に次ぐ採用例である》。また、制御方式はIGBT素子を用いたVVVFインバータ制御となっています。。

台車は、曲線が多い瀬戸線の特性から、名鉄の完全新造車としては1992年(平成4年)落成の6500系・6800系の最終増備車以来16年ぶりとなるボルスタ付き台車となっています(低速・急曲線の路線ではモノリンク・ボルスタ付きが有利という試験結果に基づいたもので、本系列で採用されたボルスタ付き台車は3300系3次車以降、3150系5次車以降にも採用された)。

ブレーキ制御は、純電気ブレーキ搭載の電気指令式を採用し、回生率を向上させています。

車内仕様・サービス設備

車内は、同年に先行して導入された本線用の5000系などと同様で、瀬戸線のラッシュ時の混雑率が高いこともあり、座席はすべて片持ち式のロングシートとなっています。ただし座席は背もたれ部分の傾斜が大きい座面形状やクッションの硬さなど、JR東日本E233系と同等のものに変更されています。

客用扉の室内側も本線系の車両とは異なり、JR東日本E231系のような、ステンレス無塗装仕上げとなっています(かつて瀬戸線を走っていた6750系も同様であった)。

バリアフリー対応としてドアチャイムを装備するほか、弱視者への注意喚起のため、客用扉部分の床は黄色のカラーステップとされています。両先頭車の運転席直後には車椅子スペースが設けられ、各車両とも1両あたりで10名分の優先席が設けられています。また、床敷物はノンスリップタイプのものが採用されています。

車内案内表示装置は名鉄の通勤形電車としては初めてとなるLCD方式となり、すべての客用ドア上に設置されました。営業運転時のLCD画面には、停車駅の案内や所要時間、乗車マナーや扉の開閉の注意などを表示しますが、2000系(ミュースカイ)のようなCMやニュースなどの表示は実施していません。

自動放送装置はこれまでの瀬戸線用車両と同様に搭載され、音声による自動案内が実施されています。運転開始当初は沿線の企業の広告や乗車マナーについての放送が省略されていましたが、2009年(平成21年)初頭の沿線企業広告放送更新の際に、広告放送が流れるようになりました。

室内の配色については、5000系と同様のものとなっており、スタンションポールがライトブルーで塗装されている点も同様となっています(スタンションポールのライトブルー塗装はのちに剥がされ、4008F以降は梨地加工を施した無塗装のポールが採用されるようになった)。また、優先席部分のスタンションポールとつり革は黄色となっています(4008F以降は優先席部分のスタンションポールがオレンジ色の凹凸のある樹脂性の部品に変更された)。


形式


4000系は以下の4形式から構成されています。

ク4000形

下り方(尾張瀬戸方)の制御車(Tc1)です。

モ4050形

中間電動車(M1)です。

ク4100形

上り方(栄町方)の制御車(Tc2)です。

モ4150形

中間電動車(M2)です。



編成

4000系の編成は4両の1種類が存在しています。

4両

ク4100モ4150モ4050ク4000


車両についての見解

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