近鉄2800系電車
運用事業者 | 近畿日本鉄道(近鉄) |
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製造所 | 近畿車両 |
製造年 | 1972年(昭和47年)~1979年(昭和54年) |
製造数 | 60両 |
運用開始 | 1972年(昭和47年)7月 |
運用路線 | 大阪線・名古屋線・湯の山線・鈴鹿線・山田線・鳥羽線 |
最高速度 | 110km/h |
備考 |
クイックアクセスガイド
近鉄2800系電車(きんてつ2800けいでんしゃ)は、近畿日本鉄道(近鉄)が1972年から運用している一般車両です。
2610系のロングシート仕様として、1972年7月から1979年11月にかけて2両編成2本、3両編成4本、4両編成11本の計60両が製造されました。大阪線と名古屋線での共用が考慮された系列です。
大阪線2430系に落成当初から冷房装置を搭載したもので、冷房装置は集約分散式ユニットクーラーで他にラインデリア、熱交換型換気装置が装備されています。なお、冷房装置は最初の4編成(2801F~2804F)のみ5台搭載でしたが、1973年製の2805F以降は容量が増強され、4台搭載になりました。座席はロングシートで(現在はL/Cカー搭載車両がある)、トイレは当初全編成で省略されていました(現在は一部編成に設置)。
車体構造
車体は通勤形一般4扉車の1810系や2410系を踏襲し、前面には排障器が取り付けられました。
主電動機・制御装置・台車・運転機器
主電動機は2600系(廃車)と同じものを用いています。また、制御方式はWN駆動方式を用いた電動カム軸式抵抗制御となっています。
台車は、2410系と同様のシュリーレン式空気ばね台車となっています。
ブレーキ制御は、設計当時の近鉄で標準であった、HSC-D発電ブレーキ付き電磁直通式となっています。
車内仕様・サービス設備
内装は基本的に先に登場した2600系に準じており、座席はロングシートとなっています(現在はL/Cカー搭載車両がある)。
2800系は以下の4形式から構成されています。
モ2800形
下り方(鳥羽方)の制御電動車(Mc)です。
モ2850形
中間電動車(M)です。
ク2900形
上り方(大阪上本町方)の制御車(Tc)です。
サ2950形
付随車(T)です。一部の編成にトイレが搭載されています。
2800系の編成は4両・3両・2両の3種類が存在しています。
4両
ク2900 | モ2850 | サ2950 | モ2800 |
3両
ク2900 | モ2850 | モ2800 |
2両
ク2900 | モ2800 |
1973年製造(2800系2次車)
4両編成7本が増備されました。この編成からは前面方向幕が標準装備され、大型行先標取付ステーが省略されました。また、冷房装置の容量が増強され、4台搭載になりました。
1976年製造(2800系3次車)
4両編成1本と2両編成1本が増備されました。この編成からは座席のひじ掛けが湾曲したものに変更され、座面を低めに奥行きを広くして座り心地の改善を図りました。
1977年製造(2800系4次車)
2両編成1本が増備されました。この編成からはロールカーテンが一段階ストップ式から三段階ストップ式に変更されました。
1978年製造(2800系5次車)
4両編成1本が増備されました。この編成からは大型行先標取付ステーが再度設置されました。
1979年製造(2800系6次車)
4両編成2本が増備されました。この編成からはパンタグラフが下枠交差式に変更されました(後年に一部編成も下枠交差式となった)。
現在、準備中。