近鉄12600系電車
運用事業者 | 近畿日本鉄道(近鉄) |
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製造所 | 近畿車両 |
製造年 | 1982年(昭和57年)・1986年(昭和61年) |
製造数 | 8両 |
運用開始 | 1982年(昭和57年) |
運用路線 | 難波線・奈良線・京都線・橿原線・大阪線・名古屋線・山田線・鳥羽線・志摩線 |
最高速度 | 120km/h |
備考 |
クイックアクセスガイド
近鉄12600系電車(きんてつ12600けいでんしゃ)は、近畿日本鉄道(近鉄)が1982年から運用している特急形電車です。
MB-3127系180kWモーターと車体直結ダイヤフラム式空気バネ台車を継承した汎用特急車で、客室に全体を太陽のように明るいイメージとなるように、白とオレンジ系の色調を採用して、これをサニートーン(sunny:日当たり良好/陽気の意味)と称したことから、「サニーカー」の愛称がついたとされています。
1982年に登場した12410系の改良型で、京都・橿原線の吊り掛け駆動式特急車18000系の廃車代替として登場しました。
12410系と異なり、最初から4両編成として製作されたため新形式となりました。製造は2編成8両にとどまり、以後の車両デザインは21000系「アーバンライナー」をベースとしたため、12600系は車両デザインにおいて、10100系や12000系を基本とする最後の特急車となりました。また、その後の汎用特急車は22000系にモデルチェンジされました。
基本的な仕様・性能は12400系に準じています。
車体構造
車体は先に登場した12410系と同様のものとなっています(前面の特急表示兼行き先表示器の形状、標識灯・尾灯を30000系と同一品としたもの)。
主電動機・制御装置・台車・運転機器
主電動機は12400系と同じものを用いています。また、制御方式はWN駆動方式を用いた抵抗制御となっています。
台車は、シュリーレン式軸箱支持機構搭載のダイレクトマウント式空気ばね台車となっています。
ブレーキ制御は、設計当時の近鉄で標準であった、HSC-D発電ブレーキ付き電磁直通式となっています。
車内仕様・サービス設備
内装は基本的に先に登場した12410系に準じています。
変更点は、トイレがMc車からT車(サ12750形)の大阪側設置に変更されたことで、これに伴って、和式1室から和式1室、洋式1室ずつの12200系と同じ部屋数に戻されました(現在は2室とも洋式)。また、M車(モ12650形)トイレは変わりなく和式のみとなっていました(現在は洋式)。洗面台はサ12750形は半個室タイプから12400系と同じく乗降扉付近に戻され、併せて洗面所のデザインを一新し、ベージュ地に斜めストライプの入った化粧板を曲げ加工のうえ採用し、柔らかな造形となりました。このトイレ配置の変更に伴い、定員も変更されました。
編成全体の重量バランスを考慮し、12410系ではク12510形に一括搭載されていた補機類を、当該系列ではT車に分散しました(C-2000M形電動空気圧縮機等)。また、Mc車、M車の電制用主抵抗器もT、Tc車に移しました。さらに、12410系ではT車の重心上昇の懸念からユニットクーラーを床下設置としていたものを、屋上設置に変えました。
そのほか、乗務員室の環境改善のために奥行きが拡大され、それに伴い乗務員扉の位置が12410系と比較して60mm客室側に移動しました。この拡大変更は30000系の最終増備車30215Fにも適用されています。
12600系は以下の4形式から構成されています。
モ12600形
上り方(大阪難波・大阪上本町・京都方)の制御電動車(Mc)です。
モ12650形
中間電動車(M)です。トイレと洗面室と車内販売準備室が搭載されています(一部編成は撤去)。
ク12700形
下り方(近鉄奈良・橿原神宮前・近鉄名古屋方)の制御車(Tc)です。
サ12750形
付随車(T)です。トイレと洗面室と喫煙コーナーが搭載されています。
12600系の編成は4両の1種類が存在しています。
4両
モ12600 | サ12750 | モ12650 | ク12700 |
1986年製造(12600系2次車)
4両編成1本が増備されました。まず、パンタグラフが4基搭載からMc車、M車に各1基ずつ編成全体で2基の搭載に変更されました。次に、30000系の最終増備車30215Fと同様に、トイレ・洗面所部分の窓が省略されました。車内についても改良が実施され、座席のリクライニング機構が30215Fと同様に2段階式からフリーストップ式に改められたほか、客室仕切自動ドアの開閉機能を従来のマットスイッチ方式から光電スイッチ方式に改めています。さらに、床の清掃性向上と腐食防止のために床敷物をコーナーでRに巻き上げていく方式としました。
現在、準備中。