近鉄1230系電車
運用事業者 | 近畿日本鉄道(近鉄) |
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製造所 | 近畿車両 |
製造年 | 1989年(平成元年)~1998年(平成10年) |
製造数 | 94両(内2両は1020系として製造) |
運用開始 | 1989年(平成元年)7月 |
運用路線 | 難波線・奈良線・京都線・橿原線・天理線・大阪線・信貴線・名古屋線・山田線・鳥羽線・志摩線 |
最高速度 | 110km/h |
備考 |
クイックアクセスガイド
近鉄1230系電車(きんてつ1230けいでんしゃ)は、近畿日本鉄道(近鉄)が1989年から運用している一般車両です。
1984年に登場した1420系は近鉄では初採用のGTOサイリスタ素子を搭載したVVVFインバータ制御の試作形式として投入され、大阪線にて長期的な試験運用が行われました。この結果を基に標準軌線用の量産型として登場したのが1220系であり、その標準軌線共通仕様として製造されました。
1400系・8810系で確立された車体デザインを概ね踏襲し、車体構造では同時に登場した1422系と同様に、最大車体幅2,800mmの大型車体を採用して、1420系以前の従来車の鋼製から裾を絞ったアルミニウム合金車体に仕様変更されています。安定した大型アルミ押出材の供給が可能となり、構体の組立工数の削減が可能になったためであり、特急車と急行車の5200系を除き、その後の車両にもこのアルミ車体は採用され、近鉄VVVF制御車両の標準仕様となっていきました。
車内インテリア面では内装材は1420系と同様にサンドウェーブ柄の化粧板に、マルーン調の床材を引き続き採用していますが、ロングシートの仕様は本形式の前年に製造された3200系や6400系と同様のひじ掛けが化粧板仕上げとなった新しいものに変更されており、これらの車内デザインは2000年に登場するシリーズ21まで近鉄一般車両の標準仕様となりました。
車体構造
車体は1400系・8810系で確立された車体デザインを概ね踏襲し、車体構造では同時に登場した1422系と同様に、最大車体幅2,800mmの大型車体を採用した上で、1420系以前の従来車の鋼製から裾を絞ったアルミニウム合金車体としました。
主電動機・制御装置・台車・運転機器
主電動機は三菱電機製かご形三相誘導電動機を用いています。また、制御方式は日立製作所製のGTOサイリスタ素子を用いたVVVFインバータ制御となっています。
台車は、21000系にならってホイールベース(台車軸距)を、従来車の2150mmから2100mmに変更した新設計の空気バネ台車となっています。
ブレーキ制御は、回生ブレーキおよび抑速ブレーキ・発電ブレーキ付き電磁直通式となっています。
車内仕様・サービス設備
内装は内装材が1420系と同様にサンドウェーブ柄の化粧板に、マルーン調の床材を引き続き採用しています。ロングシートの仕様は本形式の前年に製造された3200系や6400系と同様のひじ掛けが化粧板仕上げのものとなっています。
1230系は以下の3形式から構成されています。
ク1230形
奈良線・京都線系統の下り方(近鉄奈良・天理・橿原神宮前方)の制御車(Tc)です。
モ1230形
大阪線・名古屋線系統の下り方(鳥羽方)と奈良線・京都線系統の上り方(大阪難波・京都方)の制御電動車(Mc)です。
ク1330形
大阪線・名古屋線系統の上り方(大阪上本町・近鉄名古屋方)の制御車(Tc)です。
1230系の編成は2両の1種類が存在しています。
2両
ク1330 モ1230 | モ1230 ク1230 |
当記事では導入年次による変化を系列名で表しています。
1989年7月製造(1233系)
2両編成16本が増備されました。この編成からは台車が当時の新仕様台車をさらに改良したものとなっています。この内の2両編成1本は名古屋線ワンマン運転対応改造に伴って、1240系に系列を変更しました。
1992年2月製造(1249系)
2両編成3本が増備されました。この編成からは運転台後方に車椅子スペースを整備しました。
1993年3月製造(1252系・1253系・1254系)
2両編成25本が増備されました。この編成からは台車がディスクブレーキをTc車に採用したボルスタレス台車に変更されました。系列による違いとして、1252系と1253系は踏面清掃装置の有無(1252系にはなく、1253系にはある)と、ディスクブレーキが1軸1ディスクか2ディスク(1252系は1ディスクで、1253系は2ディスクであったが、現在はいずれも1ディスク)となっており、1254系は滑走検知装置が搭載されているといったものがあります。この内の2両編成6本は名古屋線ワンマン運転対応改造に伴って、1259系に系列を変更しました。
現在、準備中。