国鉄211系電車
運用事業者 |
東海旅客鉄道(JR東海) 西日本旅客鉄道(JR西日本) |
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製造所 |
日本車両製造 川崎重工業(現在の川崎車両) 近畿車両 日立製作所 東急車輛製造(現在の総合車両製造所) |
製造年 | 1987年(昭和62年)~1991年(平成3年) |
製造数 | 58両 |
運用開始(JR東海として) | 1989年(平成元年) |
運用路線(JR東海として) | 飯田線 |
最高速度(JR東海として) | 110km/h |
備考 |
クイックアクセスガイド
213系電車(213けいでんしゃ)は、1987年に登場した直流近郊形電車です。当初は日本国有鉄道(国鉄)が、国鉄分割民営化後は東海旅客鉄道(JR東海)、西日本旅客鉄道(JR西日本)により設計・製造されました。
当時建設中だった本四備讃線(瀬戸大橋線)直通の快速列車用として、先に登場した211系をベースに開発されました。基本編成が3両単位とされましたが、運用線区が平坦であること、軽量ステンレス車体の採用により編成重量が小さくなったことから、単行車両以外では異例となる1M方式を採用し、1M2T(Mc-T-Tc')が基本組成とされました。
国鉄として最後の新系列車両(新形式車両は381系のクロ381形)であり、岡山地区向けに製造された0番台と、東海旅客鉄道(JR東海)が関西本線名古屋地区向けに製造した5000番台の2種類に大別されています。
車体は、全長20mのステンレス製車体に片側2か所の両開扉と、戸袋部を除いて2枚1組の一段下降式ユニット窓が並ぶ(新造先頭車の場合、運転台方から「d1(1)D(1)2222(1)D(1)2」、dは乗務員扉、Dは客用扉、数字は窓の数、(数字)は戸袋窓の数)という窓割り・ドア配置であり、117系100番台と211系との折衷的な構成となっています。また、前面は211系に準じたFRP製のキセを採用した額縁スタイルとなっていますが、国鉄時代に投入された211系とは異なり、客室からの展望に配慮して、助士席前面と貫通扉の窓が下方に拡大されました。このデザインは民営化後の新形車両(JR東海製造の211系5000番台、719系、6000系)にも引き継がれました。列車種別表示器は415系1500番台と同様の天地寸法の小さいタイプとなっています。さらに座席は転換クロスシート{先頭車運転台後部戸袋窓部(1・2位)およびクハ212形3位側戸袋窓部は、固定クロスシート}となっています。
本系列の主電動機は211系と同一のものを使用しています。
主制御器は211系と同様の界磁添加励磁制御を1M方式に対応させた電動カム軸方式のCS59が採用されており、回生ブレーキの使用が可能で、省エネルギーにも配慮されています。本系列での界磁制御を行うため、CS59主制御器に付随してHS65励磁装置が搭載されています。この励磁装置は弱め界磁制御と回生ブレーキ使用の際に界磁制御を行います。
旅客サービス用補助電源装置には電動発電機(MG)ではなく静止形変換装置(SIV)が採用されました(5000番台には搭載されておらず、替わりとしてDC-DCコンバータが搭載されている)。これは国鉄時代の製造車では本系列のみとなっています。
213系は以下の2形式から構成されています。各形式とも番台区分により機器・車内構成が異なっています。
クモハ213形
上り方(豊橋方)の制御電動車(Mc)です。パンタグラフと主電動機や主制御器、DC-DCコンバータと空気圧縮機(CP)を搭載しています。
クハ212形
下り方(飯田・上諏訪方)の制御車(Tc')です。車内にトイレが設置されています。
213系の編成は2両の1種類が存在しています。
2両(5000番台)
クモハ213 | クハ212 |
現在、準備中。